【国際栄養士】海外の栄養士資格で良かったこと、後悔していること

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雨季のカンボジアから、こんにちは!nemu(@nemusblog)です。

先日、私の栄養士資格を発行しているAssociation for Nutrition (UK) のホームページがリニューアルされました。

www.associationfornutrition.org

イギリスの資格を持ち、就活をしてカンボジアで働くこと半年。

栄養士として仕事をする中で「海外で栄養士になってよかった!」と思うこともあれば、

日本の栄養士だったら…と感じることも。

そこで今回は、実際に海外栄養士としての資格で良かったことと、盲点だったことをまとめてみました。

海外で栄養士をやってみたい!という方は、ぜひ参考にしてみてください🍙

この記事を読んでくださる方へ

本記事の情報は、あくまで自身の経験や執筆当時の情報に基づいてまとめたものになります。
アップデート等随時対応予定ですが、記載内容等についてご意見・ご質問等あればお問合せフォームよりお願いいたします。🙇

海外栄養士になって、良かったこと

①日本語にない情報を得やすくなる

これは私の専門分野の特色もあるのですが、英語で検索した方が情報が得られることは多々あります。

栄養学を英語で履修した私にとっては、言語の壁がなく欲しい情報が得られるのは大きなメリット。

特に日本語だと生活習慣病高齢者の栄養課題の情報はとても参考になりますが、

子どもの低栄養や栄養失調、そもそも食材がない場所での栄養支援などについての情報はかなり限られてしまいます。

また、海外栄養士も様々なメーリスや情報サイトがあり、

世界の様々な栄養についての知見を深められるのは英語で栄養士になった利点だと感じます。

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②いろんな栄養の仕事への関わり方を知れる

日本だと栄養士or管理栄養士のみが栄養の専門家、という印象ですが、

海外では様々な人がNutritionistや栄養専門家として活動しています。

おそらく臨床栄養、Dietitianであればもう少し狭く深く、という形になるのかもしれませんが、

Nutritionistは「栄養士という資格」というよりも、幅広く「食の専門家」として仕事をしている印象。

nemu
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以前、日本栄養士会の上層部の方が「自分は実は栄養士の資格を持っていないから肩身が狭い」と漏らしていたというお話を聞きました。



実は、私の大学院では卒業と同時に申請して栄養士資格を取得できるのですが、

修士号があれば資格なんてなくても専門性を証明できる、と資格を取らない選択をした友達もたくさんいました。

資格主義だと思っていた私は驚きましたが、資格有無よりも何ができるか、を見る視点も好きだと感じました。

\NutritionistとDietitianの違いはこちらから/

【イギリス栄養士が教える】海外で栄養士として働く

③国際系組織の専門職に関わりやすい

栄養専門で、英語などを使って仕事ができる人はまだまだ少ない印象。

nemu
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実際、JICA海外協力隊の栄養士職種も倍率が低いとよく聞きます….



昨今、栄養学の重要性は様々な機関で唱われており、

日本国内でも栄養プロジェクトに関われる人材を探す団体や機関をちらほら目にします。

nemu
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例えば、UNICEF世界子ども白書の2019年のテーマは「栄養」、世界栄養サミットも来年12月に日本で開かれます。


どこの国でも必要とされる栄養学という専門があり、

且つ英語を使って働ける、ということでチャンスもとても広がると感じます。

④’栄養先進国’日本で暮らした経験や学びを活かせる

給食、食育、健康的な和食、家庭科の授業、

コンビニ食品に貼られている「これひとつで野菜〇〇分」といったシール。。

日本では身近なところで、健康や栄養について考える機会に溢れています。



そんな経験を持ち、それを海外で活かすことができるのは

日本人として海外で働く良さなのかな、と感じます。

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日本ではこうやっていたな、ということが当てはまらないことも多々ありますが、

それでも参考となる基盤が自分の経験の中にあるのは仕事をしていく上で大きなメリット。

nemu
nemu
本当に、日本の栄養概念はとても優秀…..

海外栄養士のデメリットだと感じること

①がちがちの日系組織だと受け入れてもらえない場合も

あったんですよね…「日本の資格じゃないから栄養士として認められない」と言われたところが。

東京の街を歩きながらぽろぽろ涙が出ました。

日本の栄養士だから、この知識があるだろう、経験があるだろう。とわかりやすい意味では、

海外栄養士は未知で扱いづらいのかもしれません。



私は、理由も目的もしっかりあり、あえて海外で栄養学を履修することを選びました。

自分の今後の進路が、どこまで「日本」にこだわるのか、少し向き合ってみる必要がありそうです。

②日本の管理栄養士とは違う、とわかってもらいづらい

日本人と仕事をすることがあれば(日本でも海外でも)

日本の管理栄養士をベースに知識や経験を推測されます。



特に一緒に働いたことのある医療者の方などとお仕事する場合は、

自分のできること、できないことをしっかり伝えてわかり合うことが大切かな、と感じます。



海外で、栄養学の中でもどんな専門を学んだかによりますが、

自分のストロングポイントを活かせる職場で活躍できるのが一番ですね⭐️

③日本で栄養士として働けない

上記①と少し被りますが、今のところ海外の資格では日本で栄養士として働くことは難しいです。

日本栄養士会の登録もできません。

公益社団法人 日本栄養士会



私はずっと海外で働きたいと思っているので全く問題ないですが、

いつか日本で栄養士として働きたい、と思っている場合は少し難しいかも。



ただ、保育園や病院などだけではなく、その知見を活かして事業を起こしたり、

食品業界で活躍するなど自分次第で可能性はいくらでもあります(&私的にはそっちのほうが楽しそう!と思いますw)



逆に、栄養士だから仕事はこれ!と固められすぎないのが、先にも述べましたが海外栄養士の一つのメリットかと。

まとめ

以上、私なりに感じたメリットとデメリットをまとめてみました。

nemu
nemu
日本で働いたことがなく、まだまだ新米の視点ではありますが、、、



どっちが良い、悪いではなく、

自分の将来や得たいスキルを考えた際にどういう進路が最適なのか?を考える一つのきっかけになれば、と思います。💛

最後まで読んでいただき、ありがとうございました:)