こんにちは!カンボジアで野菜栽培に没頭しています、nemu(@nemusblog)です。
最近、私のTwitterを通じて国際栄養分野で活躍する方々との繋がりを広げることができており、とても嬉しく思っています。
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今回は、そんな”国際栄養”について、栄養や国際協力に興味のある方向けに記事を書きました。
どんな専門なの?日本の栄養士とどう違うの?といった点について、
イギリスで国際公衆栄養学修士を取得した私の視点で紹介させていただきます。
Contents
国際栄養士ってなに?
よく、この類の情報を集めていると”国際栄養士”という仕事があるのか?と思う方もいるかと思うので、ここで再定義を。
国際栄養士とは、母国/海外問わず国境を超えて栄養分野で活躍する栄養専門家のこと…だと認識しています。
というのも、特に「国際栄養士」という固定の資格があるわけではなく
母国の栄養士資格を持つ人、海外の栄養士資格を持つ人、資格は持たないけれど修士博士として栄養を専門とした人…などが
その専門性を生かして世界で活躍していると、このようにまとめられるようです。
日本では資格がまず聞かれる印象ですが、実際に海外のポストなどでは資格だけでなくどの修士を持っているか、どんな経験を重ねてきたか、で総合的に専門性が見られるため、白黒で定義できるものではないなと感じます。
国際栄養について
ただ、国際栄養という分野はあり、日本の大学などでも授業に組まれていたりするようです。
これは国際保健、国際看護のように、海外の栄養課題やその解決法について総合的に学ぶもの。
私の小さな経験と学びからですが、食生活が基となる栄養分野では、
国や地域によって栄養課題もその理由も本当に日本とは異なることばかりだな、と感じています。
私は「栄養士になりたい」と思ったのがインド・スラムの路上だったこともあり
最初から途上国の栄養課題を解決するには、どんな専門を極める必要があるんだろう?と思っていました。
そこで、国際栄養の中でも私が最も魅了された、国際公衆栄養について紹介します。
国際公衆栄養について
私の専門はInternational Public Health Nutrition、世界の公衆栄養課題についての学問です。
公衆栄養は、日本の管理栄養士養成課程でも学ぶので割愛しますが、
簡単に言うと集団の疾病予防・健康推進を栄養から支えるという視点。
なので、病気を持つ個人に対する臨床栄養とは全く異なります。
日本では「公衆栄養」の1科目ですが、公衆栄養の修士課程では例えば以下のような分野を学びました✏️
Policy and Governance for Public Health Nutrition
その国の健康や栄養状態に影響を及ぼす政策やガバナンスについて学びます。
政策提言や枠組みについて学ぶ一方で、実際に一つの国の栄養政策を選んで分析する課題もありました。
それぞれの国の背景(歴史や文化、他国との関わりなど)を理解して効果的な政策とは?について考える分野です。
Global Challenges for Food and Health
今世界が直面している様々な食の課題ー持続性、安全性、公平性などーについて学びます。
どうしてその課題が起こっているのか、マルチセクターの取り組みでどのように改善に向けて動いていけるのか?について考えました。
気候変動や紛争での影響から、文化的・宗教的側面の食の変遷などにも触れることができ、とても興味深かったです。
Nutrition Interventions & Programme Planning
その国の栄養課題を解決するために、どう効果的な介入を行うか?に焦点を当てスキルを学ぶ授業。
実際に、一つの国の栄養課題を挙げ、国際組織のプログラムオフィサーとしてどんなプログラムを行うか、
予算や人材の導入面から計画、評価とモニタリングまでをプレゼンする課題もありました。
今の仕事で一番役に立っています。
Nutrition in Emergencies (NiE)
これは、国際栄養組織(WFPやSave the Children、Action against hungerなど)での勤務を希望する際には習得が求められていることの多い分野。
災害や紛争時の緊急栄養支援をどう行うかについて学ぶものです。
実際に、フィリピンの台風が起こった事例やベネズエラで国境が封鎖されている事例を用いながら、
何を優先してどう人々に支援を届けるかについて勉強しました。
どんな分野で活躍しているの?
国際公衆栄養を学んだ学生の多くが、国際NGOや保健・栄養に関する国連機関、
また母国に戻って保健省などで働いています。
その他、イギリスでフリーランスの栄養士として活躍したり、
栄養ライターとして食育やコロナと栄養の関連について発信しているクラスメイトもいます。
私は卒業後、ケニアやガーナ、タンザニア等様々な国の栄養プロジェクトを検討し、結果カンボジアの栄養事業に関わらせていただいています。
国際栄養の道に進みたい方へ
漠然と「飢餓を無くしたい」「食べられなくて苦しむ人を無くしたい」といった思いで、
国際栄養に興味を抱く人って結構多いんじゃないかな、と思います。
栄養の専門だけでは解決できない課題ですが、複雑な要因を適切に分析し、効果的なプログラムを組み立てていく技術はとても役に立つと感じました。
まだまだ私も勉強中ですが、日本だけでは情報の少ない分野なので、
これから少しずつ発信していければと思っています🌹⭐️
\海外×栄養士の記事はこちらにも/
海外栄養士が解説!日本と海外の仕事内容を比較してみた。
はじめまして☺
私は日本で管理栄養士の資格を取ったので海外では活かすことができないのですが、飢餓を失くしたい。という気持ちすごい共感できます!
私たちにとっては当たり前にできる食事も住む国によっては当たり前ではない。
今まで漠然としていた気持ちが国際栄養なら何かよりできるのか。と思ったと同時に、今自分でできることを再度考えるきっかけにもなりました!
そして、Twitterもフォローさせていただきました♡
これからも有意義な、そして素敵なブログを楽しみにしています☺
こんにちは😃!
ニュージーランド永住権保持者です。現在は、色々な事情で日本(湘南)に一旦帰国中です。自分が色々な病気をして食がいかに大切なことやNZ時代にオーガニック食品が地球にも人間にとってもよいということを学びました。あと7年間程日本にいなくてはなりませんが、最終的には海外の大学や大学院で栄養士か栄養管理士になり、国際栄養学を学んで、海外で貢献したいと思ってます。それは、NZ移住前に主に途上国を中心に30ヵ国以上、地元の人たちの生活に溶け込むように旅をしてきた思いからでもあります。問題はお金と時間です。あと7年日本にいる間に出来ることはないか?永住権を持っていればNZで学ぶにもKIWI達と同じ料金で通うことができます。本当はオーストラリアでもディスカウント可能ならいいのですが、手がかりが掴めてません。
出来れば、土壌や使われている農薬や肥料をオーガニックに改良したりもしたいんですけどね。20年ちょっと前にクライアントのアドバイスでアメリカのバークレーにある「シェ・パニーズ」で食べた地産地消のオーガニックのdishesのシンプルで素材の旨味を生かしたフレッシュな料理の美味しかったことったら❣️アリス・ウォーターズの本を買って読んでますますアリスをリスペクトするようになりました。
さて、話を元に戻します。
7年間日本で出来ること、その後海外での学習。なるべく早く、なるべく安く、国際栄養士として活躍できるようになるために、ぜひアドバイスを頂ければ幸いです。
突然の勝手なお願いですが、お返事いただければ、とっても嬉しいです。お忙しい中申し訳ございませんが、どうぞ宜しくお願いいたします❣️
Kyokoさん
コメントありがとうございます。nemuです。
NZ永住権をお持ちなんですね!これから7年間日本で過ごされるということですが、オーガニック食品や対先進国であれば、Holistic Nutritionとかもおもしろいかもしれませんね。今は修士号もオンラインで取れるので、私だったら日本にいる間に少し安いオンラインで勉強をしてしまって、コロナが終わったら休みのたびに現地のボランティアなどに参加するかもしれません。また、国内でも子ども食堂やフードバンクに携わったり、日本の食育について学んだり、あとは和食を伝統として学んだりしながら、先進国でも見えづらい課題に対処できる能力と、日本人栄養士として他の国の栄養士と差をつける知識を身に付けたいなと思います。ぜひ、私もお話を伺いたいので良ければTwitterのDMやこちらのお問い合わせからご連絡いただけると嬉しいです❤️