こんにちは!休暇でパリに遊びに来ています、nemu(@nemusblog)です。
今回はずっと、もう何年も考えている「国連(というか国際協力全般)で働く女性の家庭との両立」について。
実は国連勤務を始めた時のこちらの記事でも書いているのですが、私は目指し始めた大学生の頃に「この両立って難しいのでは?」と思ったのが、早めに国連に入りたいと考えたきっかけでした。
”最短”で国連職員を目指した大学生が、職歴2年でJPOに合格するまでその後、国連職員の登竜門と呼ばれるJPO試験には最短の2年で合格をもらい、今はアフリカで働いています。
実際入ってみて、私が何年も疑問に思っていたこのテーマに対する現時点での答えについて今回はまとめてみたいと思います。
今回の話は、あくまで私が個人的な経験から感じたことで、この話題に対する情報が少ない=私の考えが一般的、ではもちろんないです。
また、私がこれまでの国際協力キャリア全体や留学を経て出会った価値観や、いろんな国で働く友達との会話などでシェアしてもらった話からの、個人的なまとめです。
そのことを踏まえて読んでいただけたら、と思うのと
こういった選択もあるよ!などといったお話があれば、ぜひぜひお伺いしたいです。
この点って実際一番大切なことだと(個人的には)思いつつ、あまり表立って話題になることはない印象。私はでもずっと一番気になっていたし悩んできたことなので、今回シェアすることにしました。
Contents
国際協力×ブライベートの両立は難しい、国連はやっぱり難しい
まず最初に現時点でのこのテーマに対する私の結論から話すと、「答えはない」「正解はない」「難しい」でした。私は!です。
でも、どうにかしたいから、こうやって今もたくさん考えて悩んでいます。今回はそんなお話です。
なんで難しいのか、を考えてみると、私的にはポストを得る難しさよりも、先が不安定なことが理由だな、と今のところは見ています。
先行き不安定、独り身20代の今は最高に楽しくてヒャッホー!という感じなのですが、両立となると話は別なので…
ちなみに、どこでもどんなポストでも良いのであれば国連システムに残ることはできそう、ただそれがしやすいのはあくまでも1人の時or自分の意思を最優先にする場合だという印象です。
具体的に、不安定な要素としては以下の2つです:
難しい理由①定期的に帰れる軸の国があるわけではない
国際協力キャリアで生きていく、って国内に留まらないことを選ぶのであればやっぱりプライベートとの両立は簡単ではないな、と感じます。
例えばJICAや日系NGO、開発コンサルなど本部が東京にある組織で働くのであれば、「これ終わったら日本」という軸があり
パートナーとも計画を立てやすかったり、また日系は駐在に手厚くて日本に年1で帰れるなんて聞いたりも….!
同じ国派遣でも、日系と国連はその辺りが全然違います。日系では途上国扱いの手当が出るけど国連だと安全レベル的には一番問題ないカテゴリーに分類される、など…
なので、この分類の違いに派生して価値観もだんだんずれていくなと思ったりします。
難しい理由②次の国はポスト次第
そして、生涯同じ組織で!と考えている人や、そういった価値観が一般的な労働文化圏で働くのであれば、この「何年駐在すれば戻る」というのが軸になったりするけれど
国連は組織にもよりますが2−3年、長くて5年までの契約制度を取っている場合も多く
そうなると、非常にカオスな「次どの国に行くのかわからない」という状況に、基本なります。
どの国にいつ、どんなポストが出るかは(交渉とかもあるのかもしれないけれど)予算や方向性次第だったりするし
そこに世界中の優秀な候補者が何十、何百人もも応募してくるので、希望の国×合格のために、日々切磋琢磨する必要があります。
NGOやコンサルで似たような仕事ができる機会はありますが、「国連」と絞ってしまうと母数自体が少なくなってしまうし、やっぱり目指したい人は多いので、より競争率は高くなります、よね。
努力を続けなければいけないこと自体は全然良いし、こういう「次どこかわからない!」生活自体は私は大好きです。
ただ、パートナーや子どもなど、ライフステージが進んで自分一人の人生ではなくなってくると、話は変わってきます。
国が変わると、例えばパートナー側は仕事、交友関係、言語、キャリアプラン、人生設計にも影響してくるし、
子ども側は学ぶ言語、教育カリキュラム(アメリカ式、イギリス式、フランス式どれを取るか?どの選択が可能か?など)に影響してきます。
それを背負う覚悟はあるのか?ということについて、「この仕事が好き」だけでここまで来た私は最近まであまり向き合っていませんでした。
このあたりは、将来誰かと一緒になる可能性があり、このキャリアを続けたいのであれば考えてみても良いかな、と思ったりします。
いつかどこかのブログで、国際協力の業界は、民間に行けばごろっと稼げるような人材が、途上国の人たちの生活を良くしたいと戦っている世界だ、という言葉を見かけました。賛否はあるかもしれないですが、心に残っている言葉です。
国連に行きたい、と思う理由はもちろん人の数だけあるはずだけど、
上記のような(自分以外の誰かに影響を与える)ことが増えてきた場合に、自分にとって何を優先にしたいのか、それは「人によって違う」だけではなくて
ライフステージによっても個々人の中で変化していくものだと最近は強く感じています。
じゃあ、みんな実際どうしてるの?
上記のことは学生時代からある程度想定はできていたのですが、実際じゃあ両立できている先輩方はどうしてるのか?は私もとても気になっていたところでした。
私は西アフリカ仏語圏で、これまでの仕事を含めても最近はアフリカが多いので、アジアの状況などとはまた全然違うと思うのですが、身近の印象として多いのは
- パートナーがどこでも仕事ができる / あまりキャリアに強いこだわりがない場合
- 子どもを持たない場合
- 別居婚でもいいよ、という場合
など。別居について、これは両立と言うのか、は???ですが
- パートナーと時差がない国で勤務している場合
- 直行便がある国で、定期的に会いに行ける距離で勤務している場合
- テレワークを認めてもらえる組織、チームに所属することで定期的に会う場合
などの工夫を聞く印象。この場合は子どもがいるとどちらかがワンオペになってしまうので、この辺りもやっぱりどこまでバランスを取れるか、というところ。
あと最後のは規則としてあっても、実際どうかは入ってみないとわからなかったりします。
ちなみに、子育てについては私は現場(途上国)の方がやりやすいのでは?と思っています。特にシッターさん文化がある国だと、お手伝いしてもらうことも浸透していて、全然両立できそう。
子どもを持って一緒に暮らして、だとパートナーに仕事を調整してもらうことになるけれど、これは相手がどの文化圏出身か?もかなり影響している印象です。
例えば私の身近だと、欧米の男性パートナーとアジア男性パートナーだと、後者で「女性側に付いていくために仕事を辞める」例は比較すると多くない印象です。アフリカだと時差がある、というのもあるかも。
自分の希望する国で相手も良い仕事を見つけられたら一番良いですが、そういった国(相手側の仕事の機会も多そうな国)はもちろん大人気でポスト獲得の倍率も全然全然違います。頑張らなきゃ(白目)。
国際協力キャリア全般の場合
じゃあ同じ分野の仕事を、ということで国連だけではなくて国際協力全般で両立する、となると、
できれば現場に行きたい場合だと
- コンサルタントとして定期的に出張で現場に行く
- (国連よりは競争率の低い)日系、NGOなどで人気地駐在を選ぶ(例えばアジアは国連では大人気ですが、同じ国駐在でも日系だと倍率はだいぶ変わります)
- 暮らしたい国に本部があり、定期的にそこに戻ってこれる組織を選ぶ(例えばロンドンで50% travel required、などが求人に書かれていると半分は出張、半分はロンドン勤務になります)
- Home based contract(出張あり)を選ぶ
など。Home based contractはフルリモート勤務のこと。最近日本でもだけど、欧米&国際協力キャリアでも増えていて、
給与が一律の場合もあれば、居住国によって給与が変わる場合もあったりします。
これ、例えばロンドンの仕事をスペインからやる、とかもできてそれ用のビザとかも国次第ではあったりして個人的には推しですが、私は実際やってみて合わなかった経験があるので、やっぱり20代のうちにいろんな働き方を経験しておくことがおすすめです。
良さそう、と実際自分に合ってるかは思っている以上に違うし、そこからやり直せる余裕があるのはやっぱり1人の時だな、と。
このような形で、国連システムに拘って家族に協力してもらうパターンと、いろんな方法を組み合わせてくっつかず離れず、な形でキャリアを形成していくパターンがあるのかな、という印象です。
また、自分の状況に合わせて働き方を調整していく場合、必ずしも大手がいい、とは限らない印象で
大手だと「そんな事例はないから」で断られた働き方が、小さな組織であれば受け入れられた、という話も聞いたりします。
待遇などは大手がやっぱり良いですが、この業界では経験に関しても一概に大手の方が欲しい経験が得れるとは言えないかな、と個人的には思っているので、その辺りも柔軟になるとより希望の働き方がしやすくなりそうです。
このキャリアを目指す頃から、一緒に考えておけること
今回のテーマ「両立」に関しては相手の存在があることで、自分1人でコントロールできることばかりではないけれど
私は目指した頃からここを一番悩んでいたので、これからキャリアを進めようかな、でも今一緒にいる人がいるしな、結婚したいし難しいのかな、な当時の自分への自戒も込めていくつか。
①いろんな人の話を聞いて、自分の気持ちにも向き合って、どんな将来が良いのか考えてみる
当たり前だけど、有名な大学に入ること、大企業に就職すること、国連に入ることが「偉い」「すごい」「正解」ではなくて
自分が納得できる道を選べることが何より大切だと、私は思っています。
ただ、結果的にそんな道に足を踏み入れたことで、自分の本当の気持ちに向き合うことが難しくなっている感覚も、正直あります。
パートナーに支えてもらって上を目指す人、家族を持つことは後回しにする人、やっぱり大切な人と一緒になりたい人、、
本当に人の数だけ答えがあって、既にある例から自分が選ぶというよりは、自分で納得できる道を作っていく必要があるキャリアだと感じています。
例えば私は、日本の田舎でずっと育って、正直家計を担うことや相手に仕事を辞めてもらって私が生涯稼ぎ続ける、といった将来像を描いて来たわけではなかったです。
パートナーのキャリアや家庭を背負う覚悟があるか、というと覚悟あるorないの白黒みたいになってしまいますが
同じこの人材で「家族にとって良い(将来設計がしやすく給与待遇も良い)」キャリアを選ぶことも全然できる中で、
なぜ今の道を選ぶのか、一人だと「好きだから」でよかった選択を、今もう一度向き合って考えているところです。
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こうやって一筋縄ではいかないキャリアプランニングが求められるからこそ、早いうちからいろんな働き方、国際協力への関わり方に向き合ってきて良かったな、と思っています。
- 現場に暮らしたいのか?それは首都?地方?Emergency地域?
- リモートでもいいの?どの程度現場に出たいの?
- 国際協力のどの段階にどんな立場で関わりたいの?
- 専門分野はどこまで譲れる?拘る?
- どんな働き方が合っているのか?日系か、外資(??)か
などなど、当初想定していたこととは異なる結果や感情になった経験も多く、失敗や正解を知る中で、「ここだけは譲れないもの」「これは相手に合わせられること」が見えてくるのかな、と考えています。
結局想像していなかった道を歩んでいったりもするけれど、どんな状況になっても
それまで自分が重ねて来た経験や学びや誇りを、最も良い形で国際協力として受益者に繋げられる選択をしたいし、
それと同時に私自身も幸せだと感じられる生活を持っていたいので、年齢を重ねながら自分自身を知っていっている最中です。
③自分の身体に向き合っておく
この業界では、なかなか日本に戻れなくてちょっとしたことで通院、が難しかったり、
市の健康診断行きましょう〜が届くわけではなかったりするので、健康管理は意識しておかなきゃいけないな、と思います。
独身20代の私が、海外で卵子凍結をした話〜卵子凍結の基本からスケジュール、痛みまで全部〜特に婦人科関連の検診などは海外保険などでは入ってなかったりして、周りの同世代とこんな話する機会もなくて全然考えてなかった、となりがちだなと感じます。
ただでさえ負担の多い生活環境で、気づかないうちに身体にもストレスがかかってしまっていたりするので、
人一倍この辺りはアンテナを張っておかなきゃ!と思っています。
海外生活のストレス、原因と対処法。辛さや孤独と上手に向き合うために。まとめ:たぶん正解は「自分のことを知る」こと。
数年前までは、この業界で上に上り詰めている人ってすごいな、というただただ憧れだけがありました。
もちろん、今も憧れているけれど、本人がスキル面で努力することはもちろん、その裏にはサポートしてくれている(時にはキャリアをセーブしてくれている)パートナーや、付いて来ている子どもたちがいること。時には別居の寂しさや、孤独や将来への不安、実の両親との距離、家庭との両立の難しさにも直面して
そんな努力・協力の上でのキャリアなんだな、と感じるようになりました。
このキャリアを続けることが難しい、という選択をした先輩は、ただただポストに受からないだけじゃないたくさんの壁があることを、今では感じています。
今回あまりシェアはしていないものの、離婚や別居の話題などもやっぱり多い業界です。
そんなキャリアを選ぶことは、私はずっと不安でした。それでも好きな仕事だからここまで来て、これからもなんとかやっていきたいなと思っています。
そのためにも、自分が何を大切にしたいのか、どんな選択をすれば、本当に良かったと感じられるのか、にとことん向き合うことで
この課題への自分の最適解を作れていくのかな、と思っています。🌷